ストレートネックがもたらす症状の一つ「頭痛」について、その因果関係と発症のメカニズム、解決法を分かりやすく解説します。
通常、頭を支える首の骨は、一か所に負担がかからないようカーブになっていて、負担を分散しています。ところが、首の骨がまっすぐの状態になると首の負担が増えて、骨の周りにある筋肉が収縮して固まってしまいます。筋肉が収縮すると血管や神経が圧迫されて血流が悪化し、頭に十分な血液が行き渡らなくなるため、頭痛が起こってしまうのです。実際に、頭痛で脳神経外科を受診した患者さんが画像検査をすると、多くの人にストレートネックの所見が認められ、ストレートネックが頭痛を誘発する要因の一つであることが分かっています。
頭痛にはいくつかの種類があり、痛みの現れ方や頻度によって分類されています。このうち80%を占めるのが原因の特定されにくい慢性頭痛です。ズキズキと波打つようなこめかみの痛み、頭全体が締めつけられるような痛みなど、ときには日常生活に支障をきたすまでの強い痛みに悩まされることもあります。
慢性頭痛は様々な要因が絡み合っていることが多いのですが、原因の一つとして挙げられているのがストレートネックです。ストレートネックは頸椎の湾曲度が通常よりも乏しく30度以下になっている状態で、かんたんに言うと首の骨がまっすぐになっている状態です。
頭痛治療では症状を和らげる消炎鎮痛剤が処方されます。薬を服用することで日常生活が過ごしやすくなりますが、あくまで「症状を抑える」ものなので根本的な解決法とは言えません。また、毎日のように続く頭痛には鎮痛薬の効果が期待できず、さらに鎮痛剤を飲み続けると薬物の摂取過多による薬物乱用頭痛が起こる危険もあるため、1週間に2~3日以上の使用は避けるべきだと推奨されています。
頭痛の鎮痛剤とともに筋肉の収縮を弱める筋弛緩剤が処方される場合もありますが、こちらも同様に一時的に痛みを和らげることはできても頭痛そのものを防ぐ対策にはなりません。
薬はあくまで一時的に症状を和らげるものなので、薬だけで痛みの悩みは解決できません。日頃から首や肩に負担がかからないように適度に体を動かすことを心掛け、ストレートネックを改善していきましょう。
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